ただし涙の理由は痛みそのものではなかった。

フェデラーの応援一色だったセンターコートのムードが変わった。コート上の異変に気づいたからだ。
第2セットの第3ゲームを終えたチリッチは、ベンチに戻ってタオルに顔をうずめた。大きな肩が震えていた。一世一代の舞台でチリッチは泣いていた。
http://www.rokyu.net/user_information1-58549.html http://www.inupic.com/content/users/147準決勝から左足底のまめに痛みがあった。水ぶくれが破れ、左右に方向転換しようと踏ん張るたびに強い痛みが出た。準決勝を終えてから懸命に治療はしてきたが前日になって悪化。決勝前のウォームアップから万全ではなく、「難しい試合になる」と予期していたという。
ただし涙の理由は痛みそのものではなかった。「この数カ月間全てを注いで準備を重ねてきた。自分のチームスタッフもそうだ。それなのにこんなに不運に見舞われるなんて」。自分を支えてくれたスタッフに対する申し訳ない思い、そしてもちろん悔しさがあった。「痛みに邪魔されて、戦術や自分のするべきことに集中しきれなかった。これほどの大舞台なのに、自分のベストのプレーができない。その気持ちを消化しきれなかった」
http://dream-share.jp/users/profile/640 http://pepakura.info/userinfo.php?uid=1747ゲーム再開時、観客はスタンディングオベーションでチリッチの背中を押した。患部に負担がかからないようにとサーブ&ボレーにも打って出たが、不慣れなプレーはフェデラーの餌食になった。